2026年4月1日更新(2026年3月30日の出来事までを掲載)
クロニクル趣旨文はこちら。
1月1日
金正恩朝鮮労働党総書記、金日成(キム・イルソン)主席と金正日(キム・ジョンイル)総書記の遺体が安置されている平壌の錦繍山(クムスサン)太陽宮殿を参拝。娘のジュエ氏が初めて参拝。
1月3日
金正恩総書記、戦術誘導兵器工場を視察。生産量を2.5倍に増やすよう指示。
1月4日
北朝鮮、日本海に向けて極超音速ミサイルを発射。金正恩総書記が視察。韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領の訪中当日に行われた。(聯合ニュース)報道によれば、極超音速ミサイルは平壌市力浦(リョクポ)区から北東方向に発射され、北朝鮮東部海域の1,000キロ離れた標的に命中した。
北朝鮮外務省報道官、1月3日のベネズエラに対する米国の武力行使を非難。ベネズエラの現在の状況の深刻さはもっぱら米国の武力行使によるもので、すでに不安定な地域情勢をさらに不安定にするだろうと述べた。
1月5日
金正恩総書記、海外での軍事功績を称える記念館の建設現場を視察。
1月8日
金正恩総書記、プーチン大統領に「回答書簡」を送り、「あなたとの親交関係を最も大切なものとし、誇りにしている」と表明。また、金正恩は書簡でプーチン大統領のすべての政策と決定を無条件に尊重し支持すると述べた。金氏の誕生日とされる1984年1月8日、プーチン大統領が誕生日の祝電を送った可能性がある。
1月9日
朝鮮人民軍総参謀部報道官、韓国の無人機が4日に北朝鮮の領空を侵犯と主張。声明によると、小型固定翼の無人機が、韓国仁川(インチョン)市江華(カンファ)郡付近から離陸し、北朝鮮国内の複数の地点の上空を飛行、複数の重要目標を撮影した。北朝鮮の航空監視部隊はこれを探知・追跡し、無人機は最終的に開城(ケソン)市開豊(ケプン)地区付近に墜落した。
1月10日
李在明大統領、韓国の無人機による北朝鮮領空侵犯疑惑について徹底的な調査を指示。民間無人機の北朝鮮侵入が事実であれば、重大な犯罪となるとの見解を示した。この件について、韓国の安圭伯(アン・ギュベク)国防相は、韓国の無人機は北朝鮮の領空を侵犯しておらず、北朝鮮が公開した写真に写っている無人機を韓国軍は所有していないと明言した。また、韓国国防省は、1月4日、韓国軍は無人機を使用していなかったことを確認したと発表した。南北合同調査を実施する可能性も示唆した。
金与正朝鮮労働党副委員長、韓国は無人機事件に関して具体的な説明をしなければならないと述べる。一方で、北朝鮮は韓国国防省が出した立場を重視しているとも述べた。
1月11日
韓国青瓦台国家安保室、無人機事件について「北朝鮮を挑発するつもりはない」という立場を改めて表明。
朝鮮中央通信、日本の安保3文書の早期改定の方針に対し、「軍国主義の終着点は強い日本ではなく滅んだ日本だ」と非難する論評を掲載。
1月12日
韓国警察庁国家捜査本部、無人機事件の捜査のため、約30人からなる軍警合同調査タスクフォースを編成。
1月13日
李在明大統領、日本訪問(~14日)。高市首相と13日に会談(奈良)。
金与正朝鮮労働党副委員長、韓国の対話への期待を「白昼夢」と一蹴し、無人機侵入への謝罪を要求。
1月14日
聯合ニュース、韓国政府が「9・19南北軍事合意」の復活を検討と報じる。
1月15日
韓国統一省、韓国の南北離散家族の10万人超が既に死亡と発表。申請者計13万4516人のうち、存命者は3万4368人とした。
1月18日
北朝鮮に侵入した無人機の製作者は、尹政権当時、大統領室に勤務していたことが判明。
1月19日
金正恩総書記、工場視察の現場で北朝鮮の楊勝虎(ヤン・スンホ)副首相を解任。金正恩は、龍城(ヨンソン)機械連合企業の竣工式に出席し、事業に混乱と損失を招いたと解任の理由を説明。「無責任で消極的な幹部には期待しない」と強く批判した。
1月20日
李在明大統領、無人機の北朝鮮侵入を非難「民間でも容認せず」徹底捜査を指示。
1月21日
軍警合同調査タスクフォース、北朝鮮への無人機侵入事件で容疑者3人の自宅・事務所を強制捜索。
李在明大統領、記者会見で米朝対話の早期実現へ外交努力を尽くすと表明。
1月27日
北朝鮮、新型大口径多連装ロケット砲を日本海に向けて試射。4発のロケット弾が発射地点から358.5キロ離れた海上の標的に着弾した。金正恩総書記が視察。
軍警合同調査タスクフォース、北朝鮮への民間無人機侵入事件で容疑者2人を召喚。
2月2日
38ノース、北朝鮮が美林(ミリム)飛行場や金日成広場で軍事パレードの準備をしていると公表。
2月4日
北朝鮮、両江道三池淵(リャンガンド サムジヨン)市白頭山(ペクトゥサン)地区の体育村で2026年「全国冬季体育大会」の開会式。ミラノ五輪の出場を逃した中で。
2月6日
国連安保理の北朝鮮制裁委員会、北朝鮮への人道支援事業17件につき制裁の免除を承認。
韓国訪問中の北朝鮮人権問題を担当するサルモン特別報告者、ウクライナの捕虜となった北朝鮮兵を北朝鮮へ送還しないことはウクライナの義務と表明。
2月10日
鄭東泳(チョン・ドンヨン)韓国統一省長官、無人機侵入事件に対し正式に遺憾を表明。
北朝鮮への無人機侵入に対する韓国の軍警合同調査タスクフォース、軍や情報機関など18か所を一斉に家宅捜査。
韓国統一省、ケソン工業団地の早期再開を目指すとした声明を発する。
2月12日
金与正朝鮮労働党副部長、無人機の北朝鮮への侵入に対する韓国側の遺憾表明を「幸い」と評価し、再発防止を要求。
2月13日
韓国統一省、金与正党副部長の再発防止の求めに応じ、対策を直ちに実施する方針を表明。
金正恩総書記、海外軍事作戦での功労を記念する記念館の建設工事を視察。
2月15日
金正恩総書記、平壌の「新星(セッピョル)通り」完成式典に出席。海外で戦死した北朝鮮兵の「新星のように輝かしい功績」を記念するため、金正恩が命名した。
2月18日
鄭東泳(チョン・ドンヨン)韓国統一省長官、無人機侵入の再発防止のため、飛行禁止区域の設定など南北軍事合意の一部を韓国側から復元すると発表。
韓国全土がほぼ射程圏内に入る600ミリ多連装ロケット砲の贈呈式(平壌)。金正恩国務委員長が出席。
2月19日
朝鮮労働党の第9回党大会が開会(~25日)。
金与正朝鮮労働党副部長、韓国統一相の対応を高く評価し、軍事境界線の警戒強化措置をとるとの談話を発表。これに対し、韓国大統領府は、金与正氏の談話に対し「南北が平和共存の道に進むことを期待する」との立場を表明。
2月21日
金正恩国務委員長、第9回党大会の「事業総括報告」で、米国が、北朝鮮の核保有国としての地位を尊重し、対朝鮮敵視政策を撤回するなら、米国と良好な関係を築けない理由はないと表明。一方で、金正恩は南北関係に関する総括報告の中で、北朝鮮は韓国を「完全な敵であり、永遠の敵」とみなしていると述べた。
2月22日
第9回党大会、金正恩を最高指導者としての党総書記に再任。核戦力を強化したことを再任の理由に挙げた。金氏は、2016年の第7回党大会で委員長に、2021年の第8回で総書記となっていた。(聯合ニュース)朝鮮労働党中央委員会委員には、金正恩、朴太成(パク・テソン)、趙甬元(チョ・ヨンウォン)、金才龍(キム・ジェリョン)、李日煥(リ・イルファン)の各氏が選ばれた。
韓国外務省、日本が「竹島の日」記念行事を実施し、竹島に対する領有権を繰り返し主張していることに強く抗議する声明を発表。
2月23日
第9回党大会で政治局の選挙が行われ、金与正氏が閣僚級の部長に昇格。
2月24日
尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領、内乱の首謀者として起訴された初公判の判決を不服とし控訴。
2月25日
平壌の金日成広場で軍事パレードを実施。金正恩総書記は、軍事パレードでの演説で、北朝鮮の主権と安全保障上の利益を侵害するいかなる敵対的な軍事行動に対しても、北朝鮮は直ちに報復措置を取ると述べた。
2月26日
朝鮮中央通信、金正恩国務委員長は第9回朝鮮労働党大会(2月19日~25日)で、国防力維持のため今後5年間の課題として水中発射型のICBMや人工知能(AI)搭載の無人攻撃兵器など戦略兵器の開発を表明と報じる。核兵器の数を増やし、その運搬手段と使用範囲を拡大するとともに、通常兵器の近代化を強力に進めるとした。また、金正恩総書記は南北関係に関する総括報告で、韓国を「完全な敵であり、永遠の敵」とみなしていると述べた。
李在明大統領、大統領府で北朝鮮との信頼構築に向けて努力を続けると述べる。「これまでの北朝鮮に対する脅迫的な行動が、朝鮮半島の平和と安定、そして韓国の国益と安全保障に本当に貢献したのか、真剣に反省すべきだ」と強調した。また、金正恩国務委員長の「韓国を同族という範疇から永遠に排除する」との主張について、「対決と戦争に向けて疾走した過去を必ず清算しなければならない」として、「われわれが追求すべき価値は平和と安定」と述べた。
2月28日
朝鮮中央通信、金正恩総書記が主要指導者らに新型狙撃銃を贈呈と報道。朝鮮労働党中央軍事委員会の委員、朝鮮人民軍連合軍の司令官および護衛部隊の司令官らに贈呈した。その後、金正恩総書記は彼らとともに射撃場を訪れ、射撃を行った。
3月2日
グロッシIAEA事務局長、理事会で北朝鮮の寧辺(ヨンビョン)と平壌近郊の降仙(カンソン)にあるウラン濃縮施設が稼働を続けており、寧辺の5メガワット級原子炉が、昨年、使用済み核燃料の再処理も行ったと説明。
3月3日
金正恩国務委員長、西部・南浦市の造船所で就役を控えた新型駆逐艦「崔賢」に乗船し、艦対地戦略巡航ミサイルの試射を視察。視察は3月4日にも行われた。
3月6日
鄭東泳(チョン・ドンヨン)韓国統一相、北朝鮮のウラン濃縮施設の所在地として北西部・寧辺と平壌近郊・降仙に、北西部・亀城(キソン)を加えた3か所と明らかに。
3月9日
朝鮮半島有事に備えた定例の米韓合同軍事演習「フリーダムシールド」を開始(~19日)。野外機動訓練は計22回実施する予定で、昨年に比べ半分以下に縮小。参加兵力は約1万8000人。
3月10日
金与正(キム・ヨジョン)党部長、「フリーダムシールド」を開始したことについて「敵対勢力の軍事力示威は想像するだけで恐ろしい結果を招く可能性がある」と警告する談話を発表。また、同演習は地域の安定をさらに損なうだろうとも述べた。
北朝鮮の駆逐艦「崔賢」、戦略巡航ミサイルの発射実験を実施。
3月11日
金正恩国務委員長、軍需製品の生産などを担う第2経済委員会傘下の主要軍需工場を視察。娘のジュエ氏が同行し、拳銃で射撃を行った。
3月12日
平壌と北京を結ぶ旅客列車が往復運行を再開。新型コロナウイルスの感染拡大による中断以来、約6年ぶり。
米国、北朝鮮のIT技術者ら6人・2機関を制裁対象に追加することを明らかに。
3月14日
北朝鮮の長距離砲兵区分隊、十数発の600ミリ多連装放射砲(ロケット砲)の打撃訓練を実施。金正恩総書記が訓練現場を視察した。
3月19日
韓国政府、鄭東泳(チョン・ドンヨン)統一相主宰で南北関係発展委員会を開催し、「第5次南北関係発展基本計画案」を審議。「南北関係発展に関する法律」に基づき5年ごとに策定されるもので、尹錫悦(ユン・ソンニョル)前政権で策定された第4次基本計画(2023~27年)を廃止し、新たな案を作成した。第4次基本計画が「非核化」を優先したのに対し、第5次では平和共存政策を前面に押し出した。
金正恩国務委員長、首都防御軍団の新型戦車などを動員した歩兵・機甲部隊の合同訓練を視察。娘と新型戦車に搭乗。
3月20日
朝鮮中央通信、日本の兵器輸出拡大について「世界の平和と安全に対する重大な挑戦」と非難する論評を掲載。
3月22日
北朝鮮の最高人民会議招集(~23日)。改憲議論がなされたことは報じられるも、議論の反映有無には言及なし。
金正恩が国務委員長に再選。第15期最高人民会議の第1回全国政治活動の第1回会合で。
3月23日
金正恩国務委員長、最高人民会議での施政方針演説で、「核保有国の地位を強固にし、敵対勢力の策動を踏みにじるための闘争を攻勢的に繰り広げていく」と強調。韓国を「最も敵対的な国」と認定。
金与正(キム・ヨジョン)党総務部長、高市早苗首相が金正恩総書記との首脳会談に意欲を示したことについて、「日本が望み、決心したからといって実現する問題ではない」との談話を発表。
3月24日
韓国大統領府、北朝鮮が韓国を「最も敵対的な国」に指定し、敵対的な言葉を使い続けていることは朝鮮半島の平和に有害だと述べる。
3月25日
ベラルーシのルカシェンコ大統領、初訪朝。
3月26日
金正恩総書記とルカシェンコ大統領、北朝鮮とベラルーシの友好協力条約に署名。両国はまた、外交、メディア、農業、教育、医療など、複数の分野における協力協定にも署名した。
3月27日
李在明大統領、戦時作戦統制権の移管プロセスを加速させると表明。同氏が就任後初めて主宰した全軍主要指揮官会議で明らかにした。
3月29日
朝鮮中央通信、金正恩国務委員長が炭素繊維複合材料を用いた大出力固体燃料エンジンの地上燃焼実験を視察と報じる。また、朝鮮人民軍総参謀部作戦局直属の特殊作戦訓練基地を訪れ、特殊作戦部隊の訓練も視察した。
3月30日
EUとオーストラリアが国連人権理事会に提出した北朝鮮の人権侵害非難決議案が採択された(ジュネーブ)。同決議の共同提案国には韓国も参加。
中国国際航空(エア・チャイナ)、北京と平壌を結ぶ路線の運航を約6年ぶりに再開。